「方向性コンサル」を中心に、MENTAでWeb制作の初学者の方に向けたメンタリングを実施すること2年。
気がつけばMENTAだけでも400回以上のメンタリングを行なってきましたが、今回はその中でも特に多かったご相談=案件獲得に必要なテクニックについて1記事で解説していきます。
もちろん、どんなテクニックも正しい目標設定とそのための戦略あってこそのものですが、そのあたりの知識は『案件獲得ロードマップ 2.0』にてとことん学んでください。
それでは始めましょう!
題して「駆け出す前に知っておきたい案件獲得スキル」!

営業なんて今まで一度もやったことないから、そもそも何をしていいのか全く分かりません…
駆け出しフリーランスなら誰もが抱えるこんなお悩みを解決するために、今回は制作スキルと同じくらい重要な案件獲得テクニックについて解説しています。
それでは、早速チェックしていきましょう!
本記事の目次
駆け出す前に知っておきたい案件獲得テクニック

当たり前ですが、フリーランスだって社会人です。
サラリーマンとは立場が異なりますが、誰かの役に立つことで評価され、信用されて、その結果として収益が発生するのは同じ。
ということで、まずは営業時に必要なスキルを確認する前に、まずは社会人として必須のスキルを理解・体得できているかをチェックしていきましょう。
できる社会人の常識 〜営業開始前に理解しておきたいテクニック3選〜
どれも当たり前に思えるかもしれませんが、実際のところ、あなたはどれくらい実行できてますか?
3つとも当たり前に徹底できてるという方は、ここを飛ばして「信用を積み重ねろ! 〜状況別の案件獲得テクニック10選〜」からお読みください。
それでは、それぞれ具体的に見ていきましょう。
①即レス
仕事ができるかどうかは、仕事を溜め込まないかどうかでもあります。
そういう意味でいうと、パスされたらすぐにパスし返す必要があるわけですね。
まずはこれを忘れないようにしましょう。
また、返事が早いというのは信用を得る上で最もカンタンなのに、最も効果的なアクションでもあります。
「この人に聞けば、とりあえず用件がすぐに次にステップに進められる」と認識されることで相手から頼ってもらいやすくなりますが、すべての仕事はこうした関係性の上に発生するものだからです。
家族、友達、同僚、上司、後輩などなど、あらゆる人間関係を円滑にできるこの即レスこそが、すべての基本。
どうでしょう、当たり前に即レスできてますか?
②気配り
相手を不安にさせない。
これも社会人として当たり前に重視したいポイントです。
Aという仕事を進める上で、相手にどんな情報を渡しておけば円滑にやり取りを進められるのか?
相手がたとえ僅かでも不安に感じるポイントはないか?
詳しいスケジュールを共有したり、進捗状況を定期的に伝えるのは、こういう気配りからですね。
また、仮にあなたが即レスを徹底していたとしても、あなたに対して相手が遠慮していることもあるでしょう。
だからこそ、自分から積極的に提案していくことも大切です。
「軽微な修正でもご対応させていただけますので、いつでもお声掛けいただけるとうれしいです」
そんな一言を伝えるかどうかで、相手との距離感が大きく変わりますからね。
③感謝
これができない日本人は本当に多いですが、一方で関わるすべての人から愛される人はもれなく徹底してること。
それが「言葉で感謝を伝える」です。
僕も意識してメールとかに書くようにしてます。
一緒に働く仲間に対しては、
「先月、お客様に〇〇(自社サービス)のメリットについて必死に説明してくれるみなさんの姿を見て、僕は素直にとってもうれしかったです。本当にありがとうございました。」
お仕事をご依頼くださったクライアントには、
「先ほどはお時間を頂戴して誠にありがとうございました。今後とも、〇〇県で一番愛される美容室を目指して〇〇様の事業のお手伝いをさせていただけますと大変光栄です。」
伝え方に正解はありませんが、まずは素直に想いを伝えることがポイント。
定型文のような味気ない文章で感謝の気持ちを伝えることは難しいですが、多少文法的におかしくても、素直な気持ちを文章にすることで熱意がこもり、伝わる文章になるからですね。
信用を積み重ねろ! 〜状況別の案件獲得テクニック9選〜
社会人としての当たり前なら徹底できてるけど、それでもまだ営業がうまくいかなくて困ってる…
そんな方がチェックすべきポイント10個を厳選しました。
営業メールを作成し、ミーティングを行うという通常の営業フローの中で、どれも絶対に徹底しておくべきスキルです。
それでは、それぞれ詳しく見ていきましょう。
メール作成の必須スキル
まずはメールを送るところから。
クラウドソーシングで案件に応募するときにも使えるテクニックですので、そういう目線で参考にしてもらえるとうれしいです。
①テンションを合わせる
まずは相手とテンションを合わせること。
「!」の量や、「、」の位置、言葉遣いなどを合わせることで、相手にとって読みやすい文章にできるからです。
そもそも敬語の使い方とかって難しいじゃないですか?
ある人には「〜していただければと思います」で良くても、またある人には「〜していただきたく存じます」が相応しいときもありますし、相手によっては「〜存じます」の意味が通じないときもありました。
その辺のさじ加減を見極めるのって難しいので、最も無難な判断基準として、相手の文章とテンションを合わせておくんです。
誰だって自分と価値観の近い人と働く方が安心できますから、そういう意味でも効果的なテクニックですね。
②一文ずつ返信する
これは抜け漏れを防ぐための絶対的なテクニックです。
依頼文とそれに対する返信文の例を見てみましょう。
お世話になっております。
LINEの件ですが、自動応答のバリエーションを増やしてもっと現場の作業量を減らしたいと思っているのですが、ご相談させていただけますでしょうか?
また、スタンダードプランの契約をWeb上で完結させたいとも思っているのですが、こちらも合わせてご相談させていただけますと助かります。
よろしくお願いいたします。
〇〇様、いつもお世話になっております。
現場の業務改善のために、LINEの自動応答のバリエーションを増やしたいとのことですが、もちろん詳しくお聞かせいただきたいと思います。
スタンダードプランの決済方法についてもそのときにお伺いできればと思いますので、まずは日程のご確認からさせていただきますね。
私の直近の予定では下記の3つが候補なのですが、〇〇様のご都合はいかがでしょうか?
1.5月5日 10時から14時
2.5月7日 12時から14時
3.5月8日 10時から12時
お手数ですが、ご確認の程をよろしくお願いいたします。
このように一段落ずつ、相手の文章に回答しながら話を進めていくことで、返信漏れを防ぎながら、相手にしっかりとメールの内容を理解していることを伝えます。
比較のために雑な返信の例も載せておきますので、間違ってもこういう返信はしないようにお気をつけください。
〇〇様、いつもお世話になっております。
承知しました。
それでは、ミーティングの日程を調整いたしますので下記からご希望の日時をお選びください。
1.5月5日 10時から14時
2.5月7日 12時から14時
3.5月8日 10時から12時
よろしくお願いいたします。
③復唱する
これは先ほどのメールの返信文のなかでもやっていましたね。
相手が書いたことを繰り返すことで、自分の認識が間違っていないかを確認するんです。
要は目線合わせ。
少しでも誤解があればそのあとの提案がかなり無駄になるので、その最悪の事態を防ぐためにとても重要なテクニックです。
先ほどの雑な返信文では、それをやっていないことが特に大きな問題でした。
相手に与える印象も良くないだけでなく、誤った提案をして仕事の質を下げ、リピートの可能性を損なわせてしまうリスクを抱えているわけですね。
メールやチャットでのやり取りでは、ここを丁寧・確実に行いましょう。
ミーティング直前の必須スキル
無事にミーティングをセットできたら一安心。
ではありません。
ミーティング前日に、必ずリマインドのメールを送ってください。
④リマインドメール
たとえば、こんなメールを送りましょう。
〇〇様
いつもお世話になっております。
明日、5月7日 12時からのミーティング、よろしくお願いいたします。
念のため、Zoomのリンクも再共有させていただきます。
https://us02web.zoom.us/j/6940171552?pwd=cnF4NDhBTFhXK0FtSAMPLE
ご不明な点やスケジュールの変更などがございましたら、お気軽にご連絡くださいませ。
よろしくお願いいたします。
このメールを送るだけで、相手に好印象を与えられるなんてコスパが良すぎると思いませんか?
やる気も伝えられますし、相手が日程を勘違いしてたなんていう事故も防げますから、ミーティングをセットした時点でこのメールも書いておいて、送信予約しておくべきですね。
ミーティング中の必須スキル
いよいよミーティングが始まりました。
このときに何をどう話すかで仕事の内容も、今後の信頼関係も大いに変わります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
⑤提案内容は相手の事業目的を軸に展開する
メールのときもそうでしたが、やっぱり相手に合わせることって大切なんです。
プレゼンも同じ。
相手に合わせた提案をするからこそ、あなたに仕事を任せる意味が生まれるんです。
ミーティングが決まった時点で相手のことを調べていると思いますが、そのときに特に理解しておくべきは事業目的。
何のために現在の事業を展開しているのか?
どんな顧客のためにどんなサービス/商品を展開しているのか?
提案を考える上で絶対に必要な情報なので、さすがに相手のHPやSNSをまったく確認しない人はいないと思います。
ただ、それらを確認するだけではなく、相手の事業目的を理解するためにチェックして、その目的を達成するために自分がどんな役に立てるのか?という観点で提案を考え、話しましょう。
事業のゴールと、提案のゴールが同じだと、お互いに納得しやすいですからね。
⑥お金のはなしは詳しくハッキリと伝える
お金の話はできるだけ詳しく、ハッキリと、わかりやすく伝えましょう。
曖昧な部分を残しておくと、往々にしてそれが揉め事の種になってしまうからです。
Web制作を受注したい場合なら、相手のホームページや実績として公開しているものを自分が作った場合の見積もりをかなり詳しく作成するのがおすすめ。
これが相手にとって一番分かりやすい制作費の目安となるからですね。
また、かなり詳しく見積もることで実際に発生する作業も明確になりますから、納期を設定するときの説得力も格段に上がります。
相手がホームページを持っていない場合は、話の中で出てきた参考サイトを例に見積もりましょう。
⑦自信がないなら正直かつ前向きに返事する
ミーティングの中で、相手から提案をいただくこともあります。
「〇〇もお願いできたりしますか?」
そんなときに、もしも自信がない場合は正直かつ前向きに返答しましょう。
大原則として嘘はだめです。
なので、自信がないのに「お任せください!」なんて言ったらダメ。
そういう無責任な人は、確実に事故って自分も相手も不幸にしてしまうことでしょう。
そうではなく、まずは正直に自信がないこととその理由を前向きに伝えてください。
「それについては経験が浅いので、調べながら進めることになりますが、それでもよろしければお任せいただいたいです」
とか、
「それについては経験が浅いので、一度持ち帰らせていただいていもよろしいでしょうか?もしよろしければ、金曜日の12時までにお返事させていただければと思います」
などと返答するのが、できる大人の対応ですね。
⑧リアクションは大きすぎるくらいが丁度いいと心得る
これは特にZoomなどのWebミーティングで言えることですが、普通にしてるだいたい相手には不安を与えてしまいます。
「今の話ってちゃんと聴こえてたかな?」とか「理解してもらえてるのかな?」などという不安を与えないのも信用獲得の大切なポイントですから、大きくうなずいたり、できるだけ下を向かないようにするといった工夫は必要です。
また、最初と最後のあいさつだけはカメラ目線を意識してください。
丁寧で誠実な印象を与えられるカンタンなテクニックなのでおすすめです。
ミーティング後の必須スキル
ミーティングが無事に終わっても、まだミーティングは終わっていません。
むしろいちばん大切な仕事が残ってます。
⑨お礼メールをすぐ送る
ミーティングが終わったら、間髪を入れず、お礼メールを作りはじめましょう。
例えばこんなです。
〇〇様
先ほどはありがとうございました。
お話の中にございましたとおり、LINEの構築を進めるためにまずは〇〇様より現場で改善したいとお考えの業務をリストアップしていただければと思います。
スタンダードプランの決済方法についても、その中のひとつとして対応させていただければと思いますので、作業日程などは〇〇様からご連絡いただいた上で検討させていただきます。
ご連絡をお待ちしております。
また、新たにご相談等がございましたらいつでもお気軽にご連絡くださいませ。
引き続き、よろしくお願いいたします。
ミーティング前のリマインドメールもそうでしたが、こうしたメールを送るだけで印象が良くなるんですから、送らない手はないですよね。
また、ミーティングの内容を文章で残して共有できるので、これが自分の身を守ることにもなります。
「帰るまでが遠足」だとしたら、「お礼を送るまでがミーティング」ですね。
ここまでに解説した内容は、案件獲得後にも通用します。
案件獲得後はチャットでのやり取りに移るケースも多いですが、基本は同じです。
相手の文章には抜けもれなく返信したり、URLなどはその都度共有するなど、徹底して相手の不安や手間になりそうなことを取り除いていきましょう。
まとめ

ということで今回は、250回を超えるメンタリングの中で駆け出しフリーランスのみなさまから最も多くいただいたご相談=案件獲得に向けた必須テクニックについて解説しました。
「Web営業 最強ノウハウ全公開」のBrainの中でも散々語りましたが、とにかく仕事は相手の役に立ってこそです。
まずは徹底した他者貢献のマインドでクライアントと向き合うことがすべてのはじまりですから、この記事からもそのことをご理解いただけていると一番うれしいです。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
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