こんな疑問はこの記事で解決しましょう。
本記事の内容
- 開業準備費用のはなし
- 開業に関するはなし
- 保険と年金のはなし
レシートを集めておく
まずはレシートをかき集めましょう。
というのも、開業に使った仕事関連の経費は「開業準備費用」として確定申告に反映できるんです。
つまり、このタイミングで必要な機材やソフトを購入して、そのレシートを保管しておけば、のちのちお得なことがあるわけですね。
- パソコン(腹を括ってMacBook Proを買うならこのタイミングが一番お得)
- Adobe Illustrator & Photoshop(サブスク版はもう少し安くして欲しいですよね)
- 名刺&自分のロゴ(開業直後から必要になるわけですから、経費にできる今がチャンス)
この他に有料noteや技術書なども経費にできちゃいますので、絶対に自分の仕事に必要になると思われるものは開業前に購入しておき、そのレシートや領収書は必ず保管しておきましょう。
信頼があるうちにクレジットカードを作っておく
もう一つ忘れてはならないのが、クレジットカード。
フリーランスになった瞬間に驚くほど社会的な信用がなくなりますので、フリーランスになる前に必ずクレジットカードを作っておきましょう。
クレジットカードは色々とありますが、基本的には三井住友などのメガバンク系か楽天カードが安心できると思います。
また、引っ越しの予定がある方はこれもフリーランスになる前に契約しておくことをオススメします。
残念ながら、フリーランスというだけで部屋を紹介してもらえなくなるので…
開業届を出しておく
「僕はこんな仕事をはじめます!」ということを国にお知らせする書類が開業届。
これを出しておくことで、先ほどの「開業準備費用」も適用されるというわけです。
のちのち超重要になってくる「青色申告」を申請するためにも必要なので、「青色申告承認申請」と一緒に提出すると良いでしょう。
とはいえ、そんな難しいことをいきなり自分一人でできるわけないですよね?
ということで、開業freeeの出番。
難しいことは忘れて、必要事項を入力していけばあっという間に申請書類の完成です。
こういうソフトがない時代に開業してきた諸先輩方には尊敬しかありません。
国民年金と国民健康保険の手続きをする
フリーランスが加入する医療保険は「国民健康保険」。
フリーランスが加入する年金保険は「国民年金」。
それらのお金はすべて自己負担で、手続きはもちろん自分でやらないといけません。
こう書くと再就職したくなりますが、もちろん良い面もあります。
これらの社会保険で支払った分は全額控除になるので、実質経費扱いができるんです。
将来の受取額は会社員よりも少ないですが、働いている間の節税という点では確実にお得なのです。
国民健康保険
大きなメリットは2つ。
- 医療費の自己負担が3割になる
- 高額医療制度が適用される
7割は税金で支払われるという、世界的にも非常に国民ファーストな制度です。
mまた、癌などの重たい病気に罹ってしまいどうしても医療費が高額になってしまう場合でも、一定額を超えた分は税金でまかなえます。
一方で、注意点が1つ…
- 保険料は前年の所得に応じて決まる
住民税と同じく、フリーランス一年目の保険料は前年の収入によるので、フリーランス一年目の収入が前年よりも少ない方は要注意です。
お金は使いすぎずに、しっかり税金や保険料を計算しておきましょう。
※保険料の詳しい計算方法は自治体によって異なります。
ちなみに、この国保はあなたの所得によって保険料が決まります。
つまり稼げば稼ぐほど保険料が高くなるという仕組み。
しかしご安心を!
もちろん安くする方法があります。
- 扶養に入る
- 国保組合に加入する
- 『健康保険』を任意継続する
▶扶養に入る
家族や配偶者の扶養に入れると、保険料が0円になります。
扶養に入る基準は「年収130万円以下」「被保険者が三親等以内」のふたつ。
しかし、これだと稼げるようになったときに困ります。
そこでオススメなのが国保組合。
▶国保組合に加入する
同じ職種・業種の方々が集まる『国民健康保険組合』は、所得に関係なく保険料が定められています。
WEB系フリーランスなら『文芸美術国民健康保険組合』がそれです。
フリーランスとして年収227万円以上稼げているなら、国保組合への加入を検討してみるのが良いでしょう。
▶『健康保険』を任意継続する
退職後2年間だけ継続できます。
もちろん努めていたときとは異なり、全額自分で負担することになりますが、それでも国保より安い場合があります…
詳しく調べたいという場合は、保険証の裏に書いてある「保険者名称」を確認し、そこに問い合わせてください。
国民年金
国保と違って保険料は一律なのが『国民年金』。
メリットは3つ。
- 老齢基礎年金
- 障害基礎年金
- 遺族基礎年金
歳をとったり、怪我したり、自分が死んだあとに家族にお金を残せたりします。
これまた素敵なありがたい制度です。
一方で、注意点がひとつ…
- 会社員と比べると、もらえる年金は約半額…
というのも、会社員は『国民年金』と『厚生年金』の両方に加入しているので、当然両方もらえるのです。
しかし、フリーランスは『厚生年金』に加入できない。
では、どうするのか?
自分で増やしましょう!
▶国民年金基金
会社員の『厚生年金』のように自分で年金を上乗せできる制度。
掛け金は自分で設定でき、そのまま一定。
しかし、解約できないので掛け金の設定は慎重に。
▶付加年金
月額400円(!)という安さで年金を上乗せできる制度。
「200円×納めた月数」の分だけ支給されることになるので、2年間受給すると元を取れてしまうという超お得な制度でもあります。
ちなみに、この2つの制度はどちらも掛け金が全額控除になります。節税という点でもやはりお得。
まとめ
「稼げるようになりたくてフリーランスになったのに、お金の知識がなくて損をしてしまった」なんて人は本当に多いです。
ここまで読んでくださったあなただけでも、救えたのなら幸いです。
最後にそれぞれまとめておきますので、復習しておきましょう。
開業前にやること
- 開業のための必要な買い物は『開業準備費用』として経費できる
- 購入した必要機材やソフトのレシートは大切に保管しておく
- 信頼があるうちにクレジットカードを作っておく
- 開業届を提出する
- 開業届は『開業freee』でサクッと作成
医療保険
- 所得が超少ない→家族の扶養に入る
- 所得が少ない→国保に加入する
- 所得が多い→国保組合に加入する
年金保険
- 国民年金だけでは受給額が少ない
- 年金上乗せ制度を活用して、自分の年金は自分で増やせる
- 付加年金は月額400円からできて、受給開始2年で元が取れるので、年収が不安定でも加入する価値あり
フリーランスになりたいけど、税金や保険のことがわからなすぎて不安です…