先日、こんなポストをしました。
最近、メンターとしてWeb制作の独学や営業の個別サポートを行っている中で、毎週いただく質問といえばこれ👇️
これだけAIが優秀だと、今からコーディングを学んでも意味なくないですか?
コーディングを勉強してるときって、ただでさえ「これで本当に稼げるようになるのかな?」って不安になるのに、誰でもAIでコードを書けちゃうなんて言われたら余計に不安になりますよね。
様々なツールが次々と登場し、コードの自動生成が当たり前になった今、たしかに「これからコーディングを学ぶのって無駄なんじゃ…?」という疑問は自然な反応だと思います。
しかし、結論から言うとコーディングスキルの価値は決してなくなりません。
むしろ、AIと共存することでこれまでにない新しいキャリアの可能性が広がっていくとすら考えています。
本記事の目次
AIがコーディング現場にもたらした衝撃的な変化

なぜ「コーダー不要論」が生まれるのか?
AIツールを活用することで、コードの実装速度は確実に向上しています。
Cursorなどのエディタを使えば、関数の下書きなどの生成が瞬時に行えるようになりましたからね。
これまで1時間かかっていた作業が15分で完了することも珍しくありません。
こうした事実が広まり、「コーダーは不要になる」という声が上がるのも理解できます。
しかし、ぶっちゃけそうした意見は浅いです。
【重要】AIが絶対に代替できない2つの領域
そもそもの話ですが、実際の開発現場で求められるのは単純なコーディングだけではありません。
特に以下の2つの領域では、人間の判断が不可欠です。
- 制作意図を理解した最適な作り方
- パフォーマンスとメンテナンス性のバランス
- 将来の拡張を考慮した設計
- バグの早期発見と修正
- セキュリティ面での脆弱性チェック
- 複数ブラウザでの動作確認
これらの判断には、技術的な知識だけでなく、プロジェクト全体を俯瞰する視点と豊富な経験が必要になります。
プロンプト次第ではAIで対応できることもあるとは思いますが、とはいえAIがツールであることや、最終的な責任を負うのが人間であることには変わりありません。
ここがとても重要なことだと思います。
コーダーの役割はこう変化する|独学者が選ぶべき2つのキャリア戦略

AIを活用して設計判断や品質保証に重点を置くというと、「それはもはやコーダーじゃなくてディレクターなのでは?」と思う人もいるでしょう。
確かに、その通りかもしれません。
しかし、これは職業の進化として捉えるべきだと思います。
かつて写真の世界でデジタル化が進んだとき、一部の技術者は時代の変化に適応してデジタル写真の専門家になりました。
これと同様に、コーダーも時代に合わせて進化していく必要があるでしょう。
「AI時代のコーダー」には大きく分けて2つの方向性があると考えています。
【戦略1】量産型コーダー:AIを武器に案件数を倍増させる
AIの力を借りて実装速度を最大化し、これまでの倍以上の案件を手がけるパターンです。
- 短期間で多くの収入を得られる可能性
- 豊富な実装経験を積める
- 様々なプロジェクトに関われる
- AIツールの効率的な活用法
- 迅速なデバッグ能力
- プロジェクト管理スキル
【戦略2】高付加価値コーダー:質で勝負して高単価を実現
コードの改善力とUX設計スキルを磨き、質の高いコーディングサービスを提供するパターンです。
- 高単価の案件を獲得できる
- 長期的なクライアント関係を築ける
- 技術的な深さを追求できる
- 優れたコードの改善力
- UX/UI設計の知識
- パフォーマンス最適化の知識
今からコーディングを学ぶ3つの理由

上記のどちらのパターンを選ぶにせよ、今からでもコーディングを学ぶことは決して無駄ではありません。
むしろ、AI時代だからこそ、その価値は高まるでしょう。
理由は大きく3つあります。
理由1:AIを使いこなすには基礎知識が必要
AIはコードは一瞬で生成してくれます。
しかし、そのコードの良し悪しを判断するには、コーディングの基礎知識を身に着けた人間=コーダーが必要不可欠。
もっと言うと、AIに良いコードを書いてもらうためには、専門的な基礎知識に基づく正確なプロンプトを書ける能力が必要ですよね。
理由2:AI依存者との差別化ができる
幸いなことに、まだまだ多くの人はAIを使いこなせていません。
恐らくこれはこの先何年経っても変わらないでしょう。
スマートフォンの登場から10年以上経った今なお、多くの人々がスマートフォンを使いこなせていない現状と同じだと思います。
だからこそ、コーディングもAIも基礎をしっかりと学んだ人材の価値は相対的に高まるのが必然でしょう。
理由3:新しいキャリアチャンスを掴める
コーディングの知識があって、生成AIを活用できるとなれば、それだけでも十分に従来のコーダーの枠を超えた価値を提供できるようになります。
ここに個々の個性や経験も掛け算することで、具体的な営業戦略を考えられるというわけですね。
独学者向け:AI時代に勝ち残るために必要な4つのアクション

これからもコーダーの価値が高まることをご理解いただけたところで、「AI時代に必要とされるコーダーになるためにやるべきこと」を整理しておきましょう。
これからコーダーを目指すなら、最低限この4つはすべて実行してください。
1. 今すぐCursorを使い始めよう
学習初期からAIツールに慣れておくことで、効率的な開発フローを身につけましょう。
Cursor以外のツールもありますが、まずは世界的に利用者が多く、VS Code由来の一般的な画面構成になっているCursorが入門には最適でしょう。
2. 基礎こそが最強の武器になる
AIに頼りすぎず、HTML、CSS、JavaScriptの基礎をしっかりと理解しましょう。
詳しい学習方法は『独学応援ロードマップ』をご参照ください。
3. 「なぜ?」を考える設計思考を身につけよう
単なる実装だけでなく、「なぜそう作るのか」を常に考える習慣をつけましょう。
「なぜこのボタンはここにあるんだろう?」
「なぜここのカラム数は4なんだろう?」
Webデザインに偶然はあり得ません。
ひとつずつの理由を知ることで、ディレクターやデザイナーの意図を理解しながら適切なコードを書けるようになることを重視してください。
4. 学習を止めた瞬間、時代に取り残される
技術の進歩は止まりません。
むしろ、年々加速し続けています。
常に世界の情報にアンテナを張り続け、新しいツールや手法を学び続ける姿勢を忘れないようにしましょう。
【結論】あなたの未来は今日の選択で決まる

AI時代のコーダーは、確かに従来とは異なる役割を求められます。
しかし、それは脅威ではなく、新たな可能性の扉だと考えてください。
量と質、どちらの道を選んでもあなたの価値を高める方法は必ずあります。
大切なのは、変化を恐れずに学び続けること。
そして、AIを「楽して稼ぐために使う」のではなく「成果を最大化するために使う」ことです。
今日よりも早いスタートはあり得ません。
Cursorをダウンロードして、最初の一歩を踏み出してください。
コーダーとしてのあなたの未来は、今この瞬間の選択から始まるんだと気づいてもらえたら嬉しいです。
この記事が独学をがんばる皆さんのお役に立てたらうれしいです。

