自分のサイトから商品を買ってもらうためには、どう書けばいいの?
今回は、こんな質問に答えていきます。
本記事の内容
- 訴求するなら論理的に書かない
- 煽りライティングの書き方
- 煽りライティングのテクニック
本記事の目次
最初に結論がわかったらダメなこともある
WEBライティングの記事で解説したように、難しいことを解説するなら、結論から書きはじめる論理的な書き方が正解です。
しかし、何かを売りたい(訴求したい)ときに結論から書くとどうなるでしょう?
- 結論から書くパターン:「10年ぶりにあの定番イヤホンがモデルチェンジ!」
- 結論から書かないパターン①:「付けてることを忘れてしまう驚異のフィット感!低価格帯イヤホンの常識が覆りました」
- 結論から書かないパターン②:「物足りない音質、ずっと付けてると痛くなる… そのイヤホン、まだ使いたいですか?」
結論から書くと、そのテーマに興味のある人だけにしか読んでもらえません。
一方で、結論を伏せて多くの読者が興味を持ちそうな話題から書き始めることで、少しずつ最後の結論へと誘導するのが「煽りライティング」の基本です。
また、「ポジティブな書き方で読者を惹きつける」パターン①と、「読者の悩みや不安に訴求するネガティブな書き方からはじめる」パターン②を使い分けることもポイントですよ。
煽りライティングの書き方
煽りライティングの書き方①:AIDCAS法則
あなたも普段、電気屋さんなどでたまたま見掛けた商品に「何だこれ?」と注目して、どんな商品なのか説明を読んだりすることがありますよね?
まさにそれがAIDCAS(アイドカス)法則の「A」です。
これをWEBライティングに活かすのが、煽りライティングの書き方①です。
ポジティブに書きはじめるならAIDCAS
結論から書かないパターンには2つありましたよね?
そのうち、このAIDCASと相性抜群なのがパターン①のポジティブな書き方で読者を惹きつけるやり方。
まずはページの最初に読者目線で書かれたキャッチコピーを載せることで、「注目」させます。
「注目」させたら、その次の段で理由や根拠を述べ、お客様の「興味」を「欲求」へと変えさせます。
付けてることを忘れてしまう驚異のフィット感! 低価格帯イヤホンの常識が覆りました!
常識を覆した3つのポイント!
①:新開発の樹脂素材!
②:徹底的な軽量設計!
③:あの大人気DJ〇〇氏監修による音質の大幅な向上!
こうすることで、読者の気持ちを変化させられるわけです。
ここまで来たら、「これ欲しいなぁ」という読者の「欲求」を、「これ買おう」という「確信」に変え、さらに「購入」という「行動」へと導くわけですが、これに関しては、このあとのテクニック解説も関わってくるので、詳しくは後述します。
煽りライティングの書き方②:PASONA法則
AIDCAS法則と一緒に知っておきたいのが、このPASONA(パソナ)法則。
元々はセールスレターの書き方として経営コンサルタントの神田昌典さんが考案されたものですが、現在ではテレビ通販などで当たり前に使われている手法です。
お察しのとおり、ここでは結論から書かないパターンの2つめである、ネガティブな書き方が最適です。
ネガティブに書きはじめるPASONA法則
AIDCAS法則と同じように、まずはキャッチコピーが必要です。
ここでも、先ほどのイヤホンの例を使って考えていきましょう。
いま使っているイヤホンの音質に物足りなさを感じていたり、装着感に不満を抱いている方にターゲットを絞ることで、その方々がキャッチコピーを見たときに「自分事」として捉えてもらえます。
「僕の悩みを分かってくれる」「私の悩みが解決できるかも」などと考えてもらえる「問題提起」を、キャッチコピーを使って行いましょう。
いきなり解決しない
読者の注意をひきつけたら、今度は煽って読者の気持ちを高ぶらせましょう。
間違っても、いきなり売りたい商品を紹介(解決策提示)しないでください。
「問題提起」→「解決策提示」
「そうそう、そういうことあるよね」
→「これがその商品か。たしか凄そう」
という流れよりも、
「問題提起」→「煽り」→「解決策提示」
「そうそう、そういうことあるよね」
→「確かにこれからあと何ヶ月も我慢し続けるのはイヤだなぁ」
→「これで本当に解決できるの?」
→「なんかかなり凄そうだし、音質も良くてこの値段なのか!」
という流れの方が圧倒的に購買意欲を刺激できるわけですね。
「問題提起」のあとに、「煽り」で読者自身の問題を再確認させることがポイントです。
再確認させた上で、解決できる理由を述べて、納得・感心させられたら上出来。
物足りない音質、ずっと付けてると痛くなる… そのイヤホン、まだ使いたいですか?
・痛みをガマンしながら聴く音楽は楽しくない
・イヤホンをしていないときも耳が赤く腫れている・痛む
・スマホは最新なのに、イヤホンの音質が物足りなくて、動画を観てても迫力に欠ける
こんな悩み、Max-Unitを使えばすぐに忘れられます!
低価格イヤホンの常識を覆した3つのポイント!
①:新開発の樹脂素材!
②:徹底的な軽量設計!
③:あの大人気DJ〇〇氏監修による音質の大幅な向上!
ここまで来れば、さらに詳しく知りたくなって、購入ボタンをクリックしてくれる人も少なくないでしょう。
最後のひと押し「絞り込み」
しかし、まだまだ油断できません。
より多くの読者に購入ボタンを押してもらうためには、購入ボタンの直前に「最後のひと押し」が必要です。
「限定10点のみ、定価より30%オフ」とか「本日限定:送料無料」などといった、特別感を打ち出すことで、読者が今これを買うべき理由を明示し、気持ちよく購入ボタンを押せるように後押ししましょう。
煽りライティングの書き方③:◯◯◯ネット風 問いかけ術
上記の法則とも共通することですが、読者に「これは自分のことだ」と思わせることこそ最も大切なポイントです。
そこで思い出されるのが某テレビ通販番組。
「~でお困りではないですか?」「~って今おうちどれくらいありますか?」
こうやって視聴者の関心を集め、自分のことに置き換えて考えさせることで、無意識のうちに視聴者は「自分事」としてそのセールストークに関心を持ち、どんどん惹き込まれていくわけです。
ハッピーな未来予想
せっかく惹き込んだ視聴者の関心を絶対に手放さない方法。
それは、顧客視点で考えられた「ハッピーな未来予想」。
言い換えれば、決して難しい専門用語などは一切使わず、その商品を使うとどんなことが楽になるのか?楽しめるのか? ここに焦点を集中させるわけです。
BAD:このスピーカーがスゴいんです。出力音圧レベルは86dB!周波数特性は55Hz~35Hz!クロスオーバー周波数は1.5Hz!ご自宅で大迫力のサウンドを満喫できます!
GOOD:おうちでスピーカーって使われてますか?たとえば、オンラインライブを迫力ある音で聴きたいなぁとか、夜のパソコン作業中に優しい音量でBGMを流しておきたいなぁとか、テレビのスピーカーを増設したいなぁとか、オンライン会議で音が割れちゃうのをどうにかしたいなぁとか、それ全部このスピーカーで解決できるんですよ
商品説明よりも先に、その商品で起こり得るハッピーな未来を具体的にイメージしてもらうことで、商品説明を聞きたくなる気持ちを起こさせる。
これ、かなり真似しやすいですよね。
煽りライティングのテクニック
煽りライティングのテクニック①:離脱を防ぐ
買おうと思ったけど、やっぱりやめた。
よくあることですが、自分のサイトではできるだけ起きてほしくないことです。
そこで、AIDCAS法則でいえばC(確信)の部分。PASONA法則でいえば、N「絞り込み」の部分に何を書くかがポイントになります。
「今ここで買おう!」と思わせる
「買おうと思ったけどやめる」というパターンには2種類あります。
- そもそも急いでいない
- 他の売場での値段やサービスとも比較検討したい
読者が「急いでいない」のであれば、急がせれば良いわけです。
「今だけ〇〇」「限定◯点」などといった言葉で煽りましょう。
他との比較検討をされたいという方には、「あなたのサイトで買うべき理由」を見出してもらえるサイト設計が効果的です。
「お客様の声(できるだけ手書きのものを表示)」「メディア掲載歴」「よくある質問」などで安心/信頼させることが大切です。
購入ボタンのデザイン
せっかく買う気になって、いざ購入ボタンを押そうと思ったらただの画像だった…
これは論外です。
具体的なボタンの大きさや色は、サイト全体のデザインと連動する部分ですが、少なくとも目立つ大きさ・色・動きにすべきですね。
ちなみに、WEBマーケティングを学ぶ方なら確実に読まれたことがあるであろうネット広告界のレジェンド=加藤公一レオ氏の著作『100%確実に売上がアップする最強の仕組み』では、「ボタンは緑色でプルンプルンと動かすように」と書かれていますが、この本で唯一この部分だけはそうとも限らないなと感じたことも併せて書いておきます。
煽りライティングのテクニック②:ハードルは低く
どんなに優れたWEBライティングやサイト構成であったとしても、ネット上でなんでもかんでも売れるわけではありません。
何気なくサイトを見て、ロールスロイスをポチったなんて人はこの地球上に数名でしょう。
つまり、ネットで売れるものは、購入のハードルが低い(気軽に買える)ものです。
あなたの売りたいものが高額品なのであれば、いきなり購入させようとはせず、「資料請求」や「説明会」といったポチりやすいものをネット上でアピールし、その上で読者を実店舗へ誘導し、営業担当者が実物を見せながら販売へとつなげられるようにしましょう。
煽りライティングのテクニック③:男女の違いを理解する
男女差別をするつもりは一切ありません。
この世に男と女という「違い」があるという事実をもとに説明していきます。
まず、一般的に男性の脳は論理的で、女性の脳は感情的といわれます。
そのため、それぞれに響きやすいテーマが異なり、特徴としては以下のとおりです。
- 男性の脳→「権威性」「客観的事実」「うんちく」「専門用語」「機能性」「数字」
- 女性の脳→「共感できる人/媒体の評価」「世間の評価」「自分がどのように見られるか」「どんなときに役立つか」
しかしながら、すべての人間がこのどちらかに分類できるわけではありません。
「英国王室御用達の由緒正しいブランドのコート(権威性)ですので、これをコーディネイトに合わせるだけでもグッと高級感が増しますよ(自分がどのように見られるか)」などといった形で、男女の違いを組み合わせていくことでより多くの方の脳を刺激できる表現を作れるようになります。
男性は楽天市場が苦手
男女で脳の情報処理方法も異なります。
女性は右脳(知覚・感性)と左脳(論理・思考)の両方を同時に処理しやすい一方で、男性は比較的左脳に偏りがちです。
そのため、男性の多くは「画像やイラスト」「読者の感情に訴求する長い文章」が特徴的な楽天市場を好まない傾向にあり、一方でシンプルな構造なAmazonの方を好む人が多いというわけです。
この特徴を活かして、ターゲットとする層に合わせたWEBライティングやサイト構成も大切ですよ。
煽りライティングのテクニック④:心理学を正しく応用する
応用したい心理学①:選択回避の法則
人は、選択肢が多すぎると思考を止める。
これが選択回避の法則です。
つまり、お客様に商品提案するときに何個も何個も提案すると、結果的にお客様は判断できなくなり、結果的に何も買わないというものです。
よって、商品提案は厳選してお客様が選びやすいことを大前提として思えておきましょう。
応用したい心理学②:松竹梅の法則
お寿司屋さんの出前メニューなんかでもよく見かける「松竹梅」。
要は選択肢を3つに絞っているわけですが、こうなると多くの方は真ん中の竹を選んでしまうというのが極端の回避性。通称、松竹梅の法則です。
このときのポイントは、必ず竹に一番売りたいものが来るようにすること。
間違えて利率の低いものを真ん中に設定すると、商売がうまく行っても利益がなかなか上がらないという事態になってしまいますからね。
応用したい心理学③:Foot in the Door
門前払いされかけた訪問販売の営業マンが「お話だけでも!」といって、ドアに足を挟み込むイメージ。
日本語では「一貫性の原理」とも呼ばれるものですが、人間は一度「イエス」といったことを「ノー」とは言いづらいという心理を利用し、些細なことから「イエス」を積み重ねて、最終的な大きな問題に対して「ノー」とは言えなくさせるわけです。
定番的なセリフとしては「1分だけお話させてください」とか「2週間は無料でご利用いただけますが、お試しいただけませんか?」などといったもの。
「煽りライティングのテクニック②:ハードルは低く」で書いたテクニックも、実はこのFoot in the Doorを応用したものでした。
応用したい心理学④:ツァイガルニク効果
人は未完全・不完全なものに興味を惹かれる。
これがツァイガルニク効果です。
これはテレビでよくある「続きはCMのあと!」という手法が一番わかりやすいですね。
これをWEBライティングに活かすのであれば、タイトルやキャッチコピーで使用することになるでしょう。
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これ以外にも、有料コンテンツの一部を無料で公開するっていうのも、このツァイガルニク効果を利用したものになります。
上手に応用できると、コンバージョン率アップにつなげられる確実な方法となりますよ。
まとめ
ということで今回は、SEO対策の基本【煽りライティング編】として、「煽りライティングの書き方」や「煽りライティングのテクニック」について解説しました。
今回で、SEO対策/WEBライティングについては最後となります。
ここまでの記事を参考にしていただければ、あなたは十分にSEO対策のスタートラインに立てるでしょう。
あとは実践あるのみです!
最後まで読んでくださいまして、本当にありがとうございました。
今回の参考図書:SEOに強い Webライティング 売れる書き方の成功法則64/ふくだ たみこ
僕の文章はわかりやすいけど、つまらないって言われます…